ベトナムの就労ビザ取得ガイド|飲食店オーナー・料理人が知るべき労働許可証とTRCの費用・期間 – ベトナム進出支援・飲食店開業・出店ならグローカルコネクション
2026.06.23
ベトナムの就労ビザ取得ガイド|飲食店オーナー・料理人が知るべき労働許可証とTRCの費用・期間
ベトナムで飲食店を開業する、あるいは日本から料理人を呼び寄せる——。そのとき必ず立ちはだかるのが「ビザと労働許可証」の壁です。
「社長(駐在員)はどんなビザがいるの?」「料理人は大卒じゃないとビザが下りないって本当?」「結局いくらかかって、どれくらい待つの?」
結論から言うと、ベトナムで合法的に働くために必要なのは、「労働許可証(WP)の取得、または免除手続き」と、「それに対応した在留資格(就労ビザLD、または一時在留許可証TRC)」です。よく「ビザとWPの両方が要る」と言われますが、両者は別の制度であり、整理して理解することが大切です。
そして2025年8月、この制度を大きく動かす新政令(政令219/2025/ND-CP)が施行され、特に専門家・技術スタッフの経験年数要件が緩和されました。この記事では、飲食店オーナー・海外担当者の目線で、「駐在員」と「料理人」それぞれが何を取得すべきかを最新法令ベースで整理します。
目次
1. 結論:「労働許可証」と「在留資格」を分けて考える
ベトナムで外国人が働くために必要なものは、整理すると2つの柱です。
- ① 労働許可証(WP=ワークパーミット):外国人がベトナムで「働く」ことを認める許可証。一定の免除要件に当たる場合は、WPの取得が免除されます(ただし手続きは別途必要なことが多い)。
- ② 在留資格(ビザ/TRC):ベトナムに「入国・滞在」するための資格。長期就労なら就労ビザ(LD)、または一時在留許可証(TRC=レジデンスカード)を取得します。
ここで誤解しやすいのが、「就労ビザ(LD)と労働許可証(WP)とTRCの3点を同時に持ち続ける必要がある」わけではないという点です。
一般的なWP取得者の場合は、まず労働許可証(WP)を取得し、その後に就労ビザ(LD)か、長期滞在用のTRCを申請します。TRCを取得すると、その有効期間中はビザの取得が免除されるため、長期駐在者では「WP+LD系TRC」という形に落ち着くケースが多いです(WP免除者や投資家は、免除類型や出資額に応じて手続きが異なります)。
| 必要なもの | 役割 |
|---|---|
| 労働許可証(WP) | 「働く」ことの許可(免除制度あり) |
| 就労ビザ(LD) | 就労目的での入国・滞在資格 |
| 一時在留許可証(TRC) | 長期滞在カード。取得後はビザ取得が免除される |
2. 【早見表】駐在員と料理人でルートはどう違う?
飲食店の場合、海外に送り出す人材は大きく「駐在員(経営・管理側)」と「料理人・調理スタッフ(現場側)」に分かれます。どの区分で労働許可証を申請するかで、必要な要件が変わります。
| 項目 | 駐在員(社長・店長クラス) | 料理人・調理スタッフ |
|---|---|---|
| 主な申請区分 | 管理者/業務執行者 | 技術者(または専門家) |
| 学歴要件 | 不問(役職・経験で証明) | 技術者枠なら学位は必須ではない |
| 経験要件 | 業務執行者の一部類型は関連分野3年以上 | 技術者:訓練1年+実務2年、または訓練なしで実務3年 |
| 在留資格 | LD(出資者ならDT系も) | LD |
| 注意点 | 自己出資額により扱いが変わる(後述の「30億ドンの壁」) | 職位適合性の審査が残る |
ポイントは、料理人は「専門家」ではなく「技術者」の枠で申請するのが有力な選択肢の一つだという点です。ただし「経験さえあれば自動的に通る」わけではありません。理由は第5章で詳しく説明します。
3. ベトナムのビザ・在留資格の全体像
「ビザ」と「労働許可証」は別物です。ここを混同すると手続きでつまずきます。まずは全体像を整理しましょう。
● 短期滞在(視察・商談)なら:ビザ免除 or e-VISA
物件視察や商談、現地法人の立ち上げ準備など、「働かない」短期の渡航であれば、以下で対応できます。
- ビザ免除:日本人は45日以内ならビザ不要(決議44号により2025年3月15日〜2028年3月14日まで適用)。
- e-VISA(電子ビザ):オンライン申請で最長90日、シングル/マルチエントリーが選択可能。
ただし、これらはあくまで「入国・滞在」を認めるものであり、就労を許可するものではありません。実質的に「就労」とみなされる活動(厨房に立つ、給与が発生する役務など)を行う場合は、原則として労働許可証(または免除手続き)と就労に対応した在留資格が必要です。出張名目でも業務実態によっては就労とみなされるリスクがあります。
● 長期・就労なら:就労ビザ(LD)
ベトナムで継続的に働く場合は就労ビザ(LD)を取得します。LDビザには2種類あります。
- LD1:労働許可証の免除対象者向け。
- LD2:労働許可証を取得する必要がある人向け。
● 出資者(オーナー)なら:投資家ビザ(DT)と「30億ドンの壁」
自ら出資して現地法人を設立するオーナーは、投資家ビザ(DT)の対象になります。DTビザは出資額に応じて細分化されており、ここに飲食業オーナーが必ず知っておくべき「30億ドンの壁」があります。
| 区分 | 出資額 | 有効期間 |
|---|---|---|
| DT3 | 30億ドン以上500億ドン未満 | 最長3年 |
| DT4 | 30億ドン未満 | 最長12か月 |
小規模に始める飲食店の場合、出資額が30億ドン(法定の基準額。日本円換算は為替により変動するため、申請時のレートでご確認ください)未満になることも珍しくありません。ここが実務上きわめて重要なポイントで、出資額が30億ドン未満だと次の2つの不利が同時に生じます。
- 労働許可証の「出資者免除」を受けられない(他の免除類型に該当する場合を除く)
- 下りる投資家ビザがDT4(最長12か月)にとどまり、しかもDT4は投資家としてのTRCの対象外(投資家TRCの対象は原則DT1〜DT3)
つまり、30億ドン未満のオーナーは「投資家の立場のままでは長期滞在の在留カード(TRC)を取れない」ことになります。この場合の現実的な設計は、(1)自身を管理者等として位置づけて労働許可証を取得し、LD2ビザ+TRCで滞在する、(2)出資額そのものを見直す、(3)その他の適法な在留資格を検討する、のいずれかです。出資額30億ドンは、「出資者資格による労働許可証の免除」と「投資家資格に基づくTRC」の可否を分ける基準です(30億ドン未満でも、管理者等としてWPを取得すればLD2系のTRCを申請する道は残ります)。
● 長期滞在には:一時在留許可証(TRC)
TRCは「滞在が1年を超えたら自動的に必要になる」というものではなく、法律上TRCの発給対象となる在留資格(LD1・LD2、DT1・DT2・DT3など)を持つ人が申請できる制度です。労働許可証(またはWP免除確認書)を取得した就労者や、一定額以上を出資した投資家が対象になります。TRCがあれば、その有効期間中はビザの取得が免除されます。
● ビザの目的変更について
「観光・ビザ免除で入国して、そのまま就労に切り替えられるか?」という質問が多いですが、ここは整理が必要です。
- ビザ免除(ノービザ)で入国した場合:そもそも変更の対象となる「ビザ」を持っていないため、原則として一度出国し、ベトナムの在外公館で適切なビザを取得して入国し直す必要があります。「免除入国でもWPさえ取れば国内で就労ビザに変えられる」と考えるのは危険です。
- e-VISAやDN(商用)など、何らかのビザで入国した場合:改正出入国管理法(51/2019/QH14)により、労働許可証(WP)または労働許可免除確認書を取得しているなど一定の条件を満たせば、出国せずに国内で就労ビザ(LD)やTRCへ変更できる例外が認められています。
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4. 労働許可証(WP)の4区分と最新要件【政令219で何が変わったか】
労働許可証を申請するときは、その人がどの「ポジション」に当たるかを決める必要があります。認められている区分は次の4つです。
- 管理者(Manager)
- 業務執行者(Executive)
- 専門家(Expert)
- 技術者(Technical worker)
なお、社内で「社長」「店長」「マネージャー」と呼ばれているだけでは、これらの区分に自動的に当てはまるわけではありません。企業法上の管理者の定義や、組織図・定款・任命書などによる裏付けが審査されます。特に業務執行者(経営責任者)の場合、その法人の定款や組織規定において「部門の長として組織上位置づけられていること」が求められ、単に前職で3年間マネージャーを務めた在職証明だけでは、組織との適合性がないとして認められないことがあります。
2025年8月7日に施行された政令219/2025/ND-CPにより、専門家・技術者の経験要件が緩和されました。新旧の比較は以下の通りです。
| 区分 | 旧要件(政令152等) | 新要件(政令219/2025年8月〜) |
|---|---|---|
| 専門家 | 学士+実務3年以上 | 学士+実務2年。優先分野(金融・科学技術・DX等)は学士+実務1年 |
| 技術者 | 訓練1年+実務3年 等 | ①訓練1年+実務2年、または②訓練なしで実務3年 |
| 業務執行者 | 比較的緩やか | 組織の一分野を統括する類型などで関連分野3年以上の経験が明文化 |
| 管理者 | 役職で証明 | 役職で証明(大きな変更なし) |
このほか、政令219では手続き面でも大きな変更がありました。
- 需要報告とWP申請の統合:従来は別々だった「外国人使用需要の報告」と「労働許可証の申請」が、統合された様式で一括提出できるようになりました。
- 発給権限の整理:労働許可証の発給・再発給・延長・取消の法的権限が、就労地の省級人民委員会(PPC)に整理されました。PPCは権限を下位機関に分権できるため、実際の受付・処理を行う機関は各省・市の分権決定によって決まります(多くの地域で労働関連の専門部局が窓口となります)。なお、複数の省で働く場合は、使用者の本社所在地を管轄するPPCが権限を持ちます。
- 短期就労の免除枠:管理者・業務執行者・専門家・技術者に該当する人が、暦年(1月1日〜12月31日)で通算90日未満の就労を行う場合は、労働許可証が免除されます(旧:1回30日未満かつ年3回以内)。免除でも事前通知が必要です。
5. 「料理人は大卒必須」は誤解 ― ただし技術者枠も万能ではない
飲食店オーナーから最も多く聞かれるのが、「うちの料理人は大学を出ていないから、ビザが下りないのでは?」という不安です。
結論から言うと、「大卒でなければ絶対に下りない」というのは誤解です。
確かに「専門家(Expert)」枠で申請する場合は、学士号(大学の卒業証明書)が基本要件になります。しかし、料理人は専門家枠ではなく「技術者(Technical worker)」枠で申請する選択肢があり、技術者枠では学位は必須ではありません。新政令219の技術者要件は、次のいずれかです。
- 当該分野で1年以上の訓練を受け、かつ関連分野で2年以上の実務経験がある
- または、訓練を受けていなくても、関連分野で3年以上の実務経験がある
実務上は、日本の調理師免許や専門学校の卒業証明、職務記述書(Job Description)などが、申請する区分(技術者・専門家)と本人の経験との整合性を説明する補足資料になり得ます。これらは発給を法的に保証するものではありませんが、職位適合性の立証に役立ちます。在職証明書を用意する際は、在籍期間と職務内容(調理に従事していたこと)が明確に記載されている必要があり、外国で発行された書類は領事認証・翻訳認証の要否も確認が必要です。
6. 労働許可証が免除されるケース
すべての外国人に労働許可証が必要なわけではありません。一定の条件を満たす人は労働許可証が免除されます。飲食業で関係しそうな主な免除ケースは以下の通りです。
- 出資額30億ドン以上の有限責任会社の所有者・出資社員
- 出資額30億ドン以上の株式会社の取締役会会長・取締役
- 管理者・業務執行者・専門家・技術者で、暦年通算90日未満の短期就労者
- 金融・科学技術・イノベーション・国家DXなど優先分野で、所管省庁・省級人民委員会の確認を受けた人材(政令219で追加)
ここで注意したいのは、免除は「社長」という肩書きではなく、「出資者・取締役という法的地位」と「本人の出資額が30億ドン以上であること」に基づく点です。代表者でも出資者でない人や、出資額が基準未満の人には、この免除は適用されません。
7. 取得の流れ・必要書類・期間・費用
ここでは、労働許可証を取得する一般的な流れを整理します。申請は受け入れ側(雇用主)が行います。
● 取得の流れ(一般的な雇用ケース)
- STEP1:日本側で取得・認証が必要な書類(無犯罪証明書・在職証明書などの領事認証・翻訳公証)を準備。これらは本人のベトナム入国前から進めておくのが望ましいです(健康診断やベトナム発行の証明など、入国後に整える書類もあります)。
- STEP2:受け入れ企業が、需要報告とWP申請を統合した様式で申請。政令219第22条が定める法定の提出期間は「就労予定日の60日前以内、かつ少なくとも10日前まで」です。
- STEP3:省級人民委員会(PPC)の管轄機関が審査・発給。
- STEP4:WPをもとに、就労ビザ(LD)または一時在留許可証(TRC)を申請。
※健康診断書は、ベトナム国内の適格医療機関で受けるのが一般的ですが、相互承認のある外国の医療機関が発行した有効なものも使用できる場合があります。本人がDNビザ等で先に入国してから現地で健診を受けるケースも多いものの、本人の入国が法定の必須第一ステップというわけではありません。
● 主な必要書類
- 労働許可証申請書(需要報告と統合された様式)
- 健康診断書(発行から12か月以内)
- 無犯罪証明書(発行から6か月以内)
- パスポートのコピー
- 顔写真(4×6cm)2枚
- 職位を証明する書類(在職証明書・学位証明書・任命書など、区分に応じて)
- 受け入れ企業側の証明書類(企業登録証明書など、就労形態に応じて)
● 期間の目安
労働許可証の発給は、適法かつ完全な申請書類の受理から10営業日以内(不承認の場合は3営業日以内に理由通知)とされています。ただし、これはあくまで法定上の数字です。
● 費用の目安
費用は、大きく分けて次の項目で構成されます。
- 労働許可証の発給手数料:ベトナムの地方(省・市)ごとに金額が定められており、地域差があります。
- ビザ・TRCの手数料:種類・有効期間によって異なります。
- 日本側の書類取得・翻訳・公証・領事認証費:取得する書類の数によって変わります。
- 健康診断費
- 代行を依頼する場合の専門家報酬
このうちWP手数料は地方規定による地域差、ビザ・TRC手数料は種類・期間による差があり、日本側費用も書類点数で変動します。そのため合計額はケースごとに大きく異なり、一律の目安を示すことが難しいのが実情です。具体的な金額は、自社の人員構成(駐在員・料理人の人数や経歴)を整理したうえで専門家に見積もりを依頼するのが確実です。
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8. 飲食業ならではの実務上の注意点
- 厨房に立つなら「就労」扱い:料理人が実際に調理業務を行う場合、視察名目の短期ビザでは不可。労働許可証(または免除手続き)と、就労に対応した在留資格が必要です。
- 健康診断のタイミング:WP用の健康診断書は有効期間12か月以内。ベトナム国内の適格医療機関で受けるのが一般的なので、入国後のスケジュールに組み込むケースが多いです。
- TRCは各種実務に有用:TRCは銀行口座開設などの実務で求められることがあります。法律上の一律必須条件とは限りませんが、長期滞在する代表者は取得しておくと安心です。
- 更新のタイミングに注意:労働許可証の更新(延長)申請は、有効期限が満了する日の45日前以内、かつ少なくとも10日前までの間に行う必要があります(この期限を過ぎると新規申請扱いになります)。なお「更新(延長)」と、紛失・記載変更時の「再発給」は別の手続きです。更新は原則1回まで。更新後の有効期間も、基礎となる労働契約・派遣文書・事業許可などの期間を超えず、最長2年です。その後も同じ職位・雇用主で続ける場合は、改めて新規申請が必要です。
- 無許可就労のリスク:労働許可証なしの就労(期限切れを含む)は、本人への退去・国外追放措置や、雇用者への罰金など行政処分の対象となり得ます。期限管理を徹底しましょう。
- 地方ごとの運用差に注意:政令219は施行から日が浅く、省級人民委員会ごとに解釈・運用にばらつきがあります。事前に所轄機関へ確認しましょう。
9. よくある失敗例とQ&A
● よくある失敗例
- 書類の有効期限切れ:健康診断書(12か月)・無犯罪証明書(6か月)の期限を逆算せず、申請時に失効していた。
- ビザ免除で入国してしまった:就労予定なのにビザ免除で入国し、免除期間内にWPが間に合わず段取りが崩れた。
- 在職証明書の不備:職務内容が「調理」と明記されておらず、技術者枠の経験を証明できなかった。
- 「30億ドンの壁」の見落とし:出資額が基準未満で、オーナーなのにWP免除も長期の投資家ビザも受けられなかった。
● Q&A
Q1. 観光ビザ(ビザ免除)で入国して、現地で就労ビザに切り替えられますか?
ビザ免除(ノービザ)で入国した場合は、変更の対象となるビザを持っていないため、原則として一度出国し、適切なビザを取得して再入国する必要があります。一方、e-VISAやDNビザなどで入国した場合は、労働許可証またはWP免除確認書などの条件を満たせば、国内で就労ビザ(LD)やTRCへ目的変更が認められる場合があります。就労予定なら最初から商用(DN)ビザ等で入国するのが実務上の現実解です。
Q2. 料理人に大学の卒業証明書は必要ですか?
技術者枠で申請する場合は必須ではありません。1年以上の訓練+実務2年、または訓練なしで実務3年が要件です。ただし職位適合性の審査があるため、経験証明だけで発給が保証されるわけではなく、職務記述書などで予定職位と本人の経験との適合性を具体的に説明する必要があります。
Q3. 社長(オーナー)でも労働許可証は必要ですか?
出資額30億ドン以上の有限責任会社の所有者などは、出資者を理由とする免除の対象になり得ます。その場合は、原則として免除確認書の申請ではなく、就労開始前の事前通知が必要となります。一方、出資額が30億ドン未満の場合は、この「出資者免除」は受けられません(年間90日未満の管理者など、別の免除類型に該当する場合を除き、原則として労働許可証が必要になります)。さらにDT4ビザでは投資家TRCが取れないため、長期滞在するなら管理者等としてWPを取得しLD2+TRCを使う設計が現実的です。
Q4. どれくらい期間を見ておけばいいですか?
法定は受理から10営業日ですが、書類準備と実務上の遅延を含めると、全体で2〜3か月の余裕を見ておくのが安全です。
10. まとめ
ベトナムで働くためのビザ・許可証は、一見複雑ですが、「労働許可証(取得 or 免除手続き)」と「それに対応する在留資格」の2つの柱で整理すれば道筋が見えてきます。
● ルート選択の早見表
| 立場 | 申請区分 | WPの扱い | 在留資格 |
|---|---|---|---|
| 社長・オーナー(出資30億ドン以上) | 管理者 | 出資者免除(事前通知)の対象になり得る | DT1〜3 または LD |
| 社長・オーナー(出資30億ドン未満) | 管理者 | 出資者免除は不可。原則WP取得(他の免除類型を除く) | LD2+TRC(DT4はTRC対象外) |
| 店長・駐在マネージャー | 業務執行者 | 取得(一部類型は経験3年) | LD |
| 料理人・調理スタッフ | 技術者 | 取得(学位は必須でない/職位適合性の審査あり) | LD |
● 押さえるべき5つのポイント
- ① 「3点セット」ではなく2本柱:労働許可証(取得 or 免除手続き)+それに対応する在留資格(LD or TRC)。
- ② 料理人は技術者枠が選択肢:大卒は必須でない。ただし経験だけで自動的に通るわけではない。
- ③ 2025年8月の政令219で要件緩和:専門家・技術者の経験年数が短縮された。
- ④ 出資オーナーは「30億ドンの壁」:出資額30億ドン未満だと出資者免除もDT4での投資家TRCも不可。長期滞在は別設計が必要。
- ⑤ 期間は2〜3か月の余裕を:法定10営業日でも実務はもっとかかる。
ビザ・労働許可証の手続きは、現地法人の設立や物件契約、出資額の設計とも密接に絡みます。「誰をどう連れて行くか」「いくら出資するか」が決まった段階で、早めに専門家へ相談することが、スムーズな進出への近道です。
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▽この記事の共同監修者
フードコネクションベトナム 林 吉祥
映像制作・フロントエンドエンジニア・WEBデザイナーを経て、2014年よりベトナムへ。
現地法人の立ち上げから携わり、4名の組織を40名まで育てたマネージャー。
長年のホーチミン生活で培ったリアルな視点から、現地の気づきを発信していきます。

