ベトナムの飲食店開業なら海外進出支援会社、コネクショングループへ
2026.04.08
ベトナム出店するならレタントン?!メリット、デメリットを解説
フードコネクションベトナムディレクターの親盛です。現在、私はベトナムのホーチミンを拠点に、日系飲食店様の海外進出支援やマーケティング業務に携わっています。
ベトナム・ホーチミン市場への第一歩として、誰もが一度は耳にする&必ず視察に訪れる場所、それが「レタントン(Le Thanh Ton)」です。しかし、名前は知っていても「実際、今のレタントンで勝負できるの?」という疑問をお持ちの方も多いはず。
今回は、2026年現在の最新状況を踏まえ、飲食店の出店判断基準となるリアルなエリア分析をお届けします。
1. エリア概要:世界最大級の「日本町」
ホーチミン1区の中心地に位置するレタントンエリアは、通称「リトル・トーキョー」と呼ばれます。特にレタントン通り15番地周辺の「ヘム(路地裏)」には、提灯が並び、「牛角」「一風堂」「松屋」など日本でもお馴染みのチェーン店の看板がひしめく独特の景観が広がっています。
● 特徴
ビジネス街&観光地が近いことから、駐在員、出張者、観光客、そして親日派の現地富裕層が昼夜問わず集まる、ホーチミンで最も「日本食の密度」が高いエリアです。
● 雰囲気
表通りは高級ホテルやオフィスビルが立ち並ぶビジネス街、一歩路地に入ると昭和の路地裏のようなディープな飲食店街、マッサージ店、ガールズバーなどが多く立ち並ぶという二面性を持っています。

2. 出店判断のためのマーケットデータ
昼間は近隣オフィスのランチ需要、夜は20時以降に活気が出る「飲み会・接待・2軒目」需要が非常に強いのが特徴です。
▽ターゲット層:
- 日本人駐在員・単身者: エリア内のサービスアパートメントに多数居住。平日の夜のメイン顧客。
- 韓国・台湾・欧米系: 近隣のオフィスビルに勤める外国人ワーカー。
- ベトナム人富裕層・Z世代: 「本物の日本」を求めて週末に流入。
※日本人が減った?!
コロナ前まではレタントンには日本人が多く見受けられましたが、駐在員の数が減ったこと、またファンビッチャンなど落ち着いた場所に日系飲食店が増えたことから、近年は日本人の数は大幅に減り、韓国人、インド人、欧米人、ベトナム人を中心に賑わってます。
▽家賃相場(2026年現在の目安)
ホーチミンで最も家賃が高いエリアの一つです。
1、路面店(メイン通り):100万円以上?!
レタントン通り沿いのメイン通りの家賃は一棟で100万円以上と言われています。最近では岐阜ラーメン、味仙などの物件のように各フロアごとに貸し出す物件も増えてきました。

2、ヘム(路地裏)内: 30万円〜
特徴: 坪単価で考えると東京の主要都市並み、あるいはそれ以上になることもあります。物件の流動性が高く、良い居抜き物件は表に出る前に決まってしまうケースがほとんどです。

▽物件事例
それでは具体的にレタントンにある物件を紹介します。
レタントンのヘムにある物件情報を紹介します。

- 建物:5階建/1棟借り物件
- 構造:1、2階が飲食店、3、4、5階が住居
- 席数:合計44席(1階20席、2階24席)
- 家賃:3500ドル(US)
▽店舗数と競合状況
- 店舗数: 日本食だけで数百店舗が密集。
- 競合: ラーメン、居酒屋、焼肉、寿司などの定番ジャンルは完全に飽和状態です。一方で、「特定の専門特化型(例:日本直結の鮮魚専門店、高級割烹、特定の地方料理)」などは、まだ参入の余地があります。
3. 他のエリアとの違い
ホーチミン人気出店エリアの特徴とターゲットの比較表です。
| エリア | 特徴 | ターゲット |
|---|---|---|
| レタントン | 圧倒的な集客力とブランド力。 | 駐在員・出張者・富裕層 |
| ファンビッチャン | 第2の日本人街。家賃が安め。 | 駐在員/感度の高いベトナム人 |
| 7区(フーミーフン) | ファミリー層中心。広めの店舗。 | 日本人・韓国人ファミリー層 |
| タオディエン(2区) | 欧米人が多いオシャレエリア。 | 欧米系・富裕層ベトナム人 |
4. レタントン出店のメリット・デメリット
◎ メリット
- 「日本食=レタントン」という認知: 広告宣伝費をかけずとも、日本食を食べたい層が勝手に集まってきます。
- 客単価が高い: 駐在員の接待や会社の経費利用が多いため、周辺エリアより高い価格設定が許容されます。
- 供給網の完成度: 日本食材の調達や、日本語が話せるスタッフの確保が他エリアより容易です。
△ デメリット
- コストの壁: 家賃だけでなく、権利金も高騰しています。
- 人材の奪い合い: 近隣店舗とのスタッフの引き抜き合戦が激しく、給与水準も高めです。
5. レタントンの人気店
レタントンは競合の乱立により、非常に参入障壁が高いエリアです。しかし、その中で圧倒的な集客力を誇る「FUJIRO」「満月」「ムタヒロ」は、それぞれ異なる戦略でマーケットを攻略しています。
①FUJIRO:専門店特化型モデルと「高品質×高回転」の実現
FUJIROは、多メニュー化に走りがちな海外の日本食店において、「とんかつ」という強いキラーコンテンツに絞り込むことで成功しています。
- オペレーションの効率化: メニューを絞ることで食材のロスを減らし、調理工程をマニュアル化。未経験の現地スタッフでも高いクオリティを維持できる体制を構築しています。
- ターゲットの拡大: 日本人駐在員だけでなく、SNSを通じて「高品質な日本の揚げ物」を求めるベトナム人富裕層・中間層の取り込みに成功。
- 高単価と満足度の両立: セットメニュー(定食)中心の構成により、ランチ・ディナー共に高い客単価を維持しています。

②居酒屋 満月:LTV(顧客生涯価値)を最大化する「コミュニティ型」
ヘム(路地裏)の奥深くという不利な立地を、逆に「隠れ家感」という付加価値に変えたのが満月です。
- 圧倒的なリピーター戦略: 活気ある接客と、オーナー・店長による「顔の見える経営」により、単なる飲食店を超えたコミュニティを形成。駐在員の「サードプレイス」としての地位を確立しています。
- アルコール比率の最大化: 焼酎・日本酒の豊富なラインナップにより、フード以上の粗利を稼ぎ出す居酒屋本来の収益モデルを徹底。
- 深夜需要の取り込み: 周辺店舗が閉まる時間帯まで営業することで、2軒目・3軒目の需要を独占。立地の悪さを「わざわざ行く理由」でカバーしています。
③鶏そば ムタヒロ:ブランド力と「差別化」によるニッチトップ戦略
ラーメン激戦区であるレタントンにおいて、豚骨主流の市場に「鶏そば」というジャンルで風穴を開けました。
- ポジショニングの妙: 競合がひしめく豚骨ラーメンではなく、あえて「鶏×煮干し」という繊細な味を提供。重い食事を避けたい層や、感度の高い若年層の胃袋を掴んでいます。
- 日本発ブランドの信頼: 東京での知名度を背景にした「日本クオリティ」の証明。現地でのブランディングコストを抑えつつ、初動から高い注目度を獲得しました。
- 店舗デザインの視認性: 明るくポップな外装・内装は、暗い路地裏において強いアイキャッチとなり、新規顧客(特にベトナム人カップルや若者)の心理的ハードルを下げています。

5. 総評:レタントンはこんな飲食店におすすめ
レタントンは、「初期投資をかけてでも、確実な集客と高い客単価で早期回収を狙うプロ向けのエリア」です。
- 推奨: 日本での実績があり、こだわりの技術を高く売りたいお店。
- 非推奨: 安価な価格設定で薄利多売を狙うお店(家賃負けするリスク大)。
[ワンポイントアドバイス]
最近のトレンドは、あえて「ヘムの奥深くに隠れ家的に作る」か、逆に「大通り沿いでベトナム人にも見えるように開放的に作る」かの二極化が進んでいます。
いかがでしたでしょうか。レタントンはまさにホーチミンの「銀座」と「新宿ゴールデン街」を足して割ったような、熱量の高い場所です。
もしよろしければ、貴店が検討されている具体的な「業態」や「ターゲット単価」を教えていただけますか? それに合わせて、レタントン内でも「どの路地(ヘム)が最適か」といった、より踏み込んだ物件選定のアドバイスを作成させていただきます。
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▽この記事の共同監修者

フードコネクションベトナム / グローカルコネクション
親盛 龍斗
沖縄県出身。飲食店のWEB/販促/ブランディングに関するディレクターを経験後、2025年7月よりベトナムに赴任。自らもインフルエンサーとして情報発信をしながら、日本の飲食店のベトナム進出支援を中心に海外進出を検討する飲食店を支援している。

