ベトナムの飲食店開業なら海外進出支援会社、コネクショングループへ
2026.03.10
法定代理人とは?ベトナム内資でも日本人が経営できる方法?!
ベトナム法人の法定代理人とは?会社を乗っ取られないための5つの防衛策
こんにちは。フードコネクション海外進出支援、グローカルコネクション担当の親盛(おやもり)です。
ベトナムで飲食店を出店・法人設立する際、非常に重要な役割を担うのが「法定代理人(Legal Representative)」です。
「信頼できる現地スタッフに任せているから大丈夫」と考えていても、ベトナムの法律上の仕組みを正しく理解していないために、いつの間にか会社の実権を握られ、最悪のケースでは「会社を乗っ取られる」という事態も現実に起こっています。
この記事は、こんな方におすすめです
- ベトナムでの飲食店・法人設立を検討している方
- ベトナム人スタッフを代表に立てる予定の方
- 現地での運営リスクを最小限に抑えたい経営者様
今回は、法定代理人の権限から、リスクを未然に防ぐための具体的な「5つの防衛策」について詳しく解説します。
1. 法定代理人とは何か?
ベトナムの企業法において、法定代理人は「会社を代表して権利を行使し、義務を履行する個人」を指します。
- 必須要件: 会社には最低1人の法定代理人が必要です。
- 居住義務: 少なくとも1人の法定代理人は、常にベトナム国内に居住していなければなりません。30日以上ベトナムを離れる場合は、別の居住者に権限を委任する必要があります。
- 複数選任: 2014年の法改正以降、1つの会社に複数の法定代理人を置くことが可能になりました(これが防衛策の鍵となります)。
2. 法定代理人に「できること」と「できないこと」
法定代理人は、日本の「代表取締役」よりもさらに強力で直接的な権限を持つとイメージしてください。
【できること(主な権限)】
- 契約の締結: 会社の名前で契約書に署名し、会社を拘束する。
- 印鑑(会社印)の管理・使用: ベトナムでは印鑑が署名と同等の重みを持ちます。
- 銀行口座の操作: 資金の引き出し、送金、借入の実行。
- 行政手続き: ライセンスの更新、税務申告、政府当局への対応。
- 人事権: 従業員の雇用・解雇、給与決定の最終署名。
【できないこと(制限されること)】
- 定款(Charter)の範囲外の行為: 会社の事業目的にない取引。
- 所有者の決定に反する行為: 会社の売却や増資などは、投資家(オーナー)の決議が必要です。
- 自己取引の禁止: 自分の利益のために会社に損害を与える取引(ただし、事後的に発覚することが多いため注意が必要)。
3. 会社を乗っ取られないための「5つの防衛策」
ベトナム人スタッフを法定代理人に立てる場合や、日本人同士でも権限を集中させすぎるのは危険です。以下の対策を組み合わせてください。
① 複数の法定代理人を置く(相互監視)
これが最も有効です。例えば、日本人(オーナー)と信頼できる現地責任者の2名を法定代理人に設定します。
※定款に「1億ドン以上の契約には、法定代理人2名全員の署名が必要」といった制限を明記します。
② 会社印(Con Dấu)の物理的・デジタル管理
ベトナムでは「署名 + 印鑑」が揃って初めて書類が有効になります。
対策: 法定代理人と印鑑管理者を分けます。法定代理人が勝手に署名しても、印鑑管理者が押印を拒否すれば、法的な効力を発揮しにくくなります。
③ 銀行口座の「ダブルサイン」設定
銀行口座の権限を、法定代理人一人に持たせないようにします。
対策: ネットバンキングの承認権限(Approver)を日本の本社や別の役員に設定し、現地の法定代理人が勝手に送金できないフローを作ります。
④ 定款(Charter)のカスタマイズ
ベトナムの標準的な定款は、法定代理人に強すぎる権限を与えています。
対策: 設立時に、「不動産の売却」「高額な借入」「重要な資産の処分」については、オーナー(親会社)の事前の書面同意がなければ署名できない旨を定款に明記し、当局に登録します。
⑤ 投資登録証(IRC)上の「投資家」を維持する
「法定代理人」と「投資家(オーナー)」は別物です。
対策: 資本金を出す「投資家」の名前は必ず日本の本社やあなた自身の名義にし、法定代理人はあくまで「雇われの代表」であることを法的に明確にします。
4. もし法定代理人と連絡が取れなくなったら?(リスク事例)
もし、唯一の法定代理人である現地スタッフとトラブルになり、そのスタッフが印鑑を持って失踪した場合、以下のような事態に陥ります。
- 銀行口座の凍結不可: 銀行は法定代理人の署名がなければ口座操作を止められない場合があります。
- ライセンス更新不可: 全ての行政手続きがストップします。
解決策: 速やかに「投資家決議」を行い、法定代理人の解任と新規選任を当局へ届け出ます。しかし、この手続きには数週間〜数ヶ月かかり、その間の被害を防ぐのは非常に困難です。そのため、最初から複数名選任しておくことが「プロの鉄則」です。
💡 プロのアドバイス
「信頼しているから大丈夫」という性善説に基づいた運営は、ベトナム進出において最も危険な考え方です。特に飲食店は現金商売の側面が強く、不正が起きやすい環境にあります。
「仕組みで不正を防ぎ、信頼で運営を円滑にする」
この順番を間違えないことが、ベトナムで長期間ビジネスを成功させる秘訣です。
▶ まずは7か国を横断比較したい方へ
【2026年最新版】東南アジア飲食店進出・7か国比較ハブガイド
(ベトナム/タイ/シンガポール/マレーシア/インドネシア/カンボジア/フィリピン)
上記記事では、 各国の進出条件・難易度・向いている企業タイプを 1ページで整理しています。
▶ 個別国の詳細を知りたい方はこちら
- ベトナムでの飲食店開業・出店ガイド(低資本・自由度重視)
- タイでの飲食店開業・出店ガイド(観光×多店舗展開)
- シンガポールでの飲食店開業・出店ガイド(富裕層・ブランド戦略)
- インドネシアでの飲食店開業・出店ガイド(人口ボーナス市場)
- マレーシアでの飲食店開業・出店ガイド(高単価・英語圏)
- カンボジアでの飲食店開業・出店ガイド(ドル経済・外資100%)
複数国を横断的に比較することで、 「自社にとって最も勝率の高い国」が見えてきます。
自社の業態・資金規模・展開スピードを踏まえて、 「どの国が最適か」を整理したい方は、お気軽に無料相談をご活用ください。
▶ ベトナムにお試し進出?!
低コスト&低リスクでベトナムで飲食店を開業&進出したい方はこちら
(毎月10万円〜できるベトナム・ホーチミンのデリバリービジネス)
\ 飲食店の海外進出を無料で相談する /
どうぞお気軽にお問い合わせください。よろしくお願いいたします。
▽この記事の共同監修者

フードコネクションベトナム / グローカルコネクション
親盛 龍斗
沖縄県出身。飲食店のWEB/販促/ブランディングに関するディレクターを経験後、2025年7月よりベトナムに赴任。自らもインフルエンサーとして情報発信をしながら、日本の飲食店のベトナム進出支援を中心に海外進出を検討する飲食店を支援している。

